韓国旅行で使える便利アプリ
韓国は独自のアプリ文化で動いている国です。そして、日本から行く人がいちばん先に知っておくべきことがこれ。韓国では Google マップが道案内にほぼ使えません。詳細な地図データの国外持ち出しが制限されているため、Google マップは公共交通の経路くらいは出せても、徒歩や車のナビはまともに機能しないのです。日本ではあれだけ頼れる Google マップが、韓国では別物になります。地元の人も長期滞在の外国人も、みんな韓国製の地図アプリを使っています。この記事では、旅の9割以上をカバーする「本当に必要なアプリ」だけを、日本人がつまずきやすいポイントとあわせて紹介します。
地図・ナビ——これだけは絶対に入れる
韓国旅行で最初に入れるべきは、Google マップの代わりになる地図アプリです。次の2つが二大巨頭で、どちらも無料です。
- ネイバーマップ(네이버 지도・NAVER Map) — 外国人にとっての定番。日本語表示に対応しており、徒歩・車・公共交通の経路検索、バスのリアルタイム到着案内まで揃います。韓国のお店の情報はほぼこのアプリの地図に載っているので、迷ったらまずこれ。このページから1つだけ入れるなら、ネイバーマップです。
- カカオマップ(카카오맵・KakaoMap) — もう一方の主要地図アプリ。こちらも多言語表示に対応。UI の好みで選んでも構いませんが、上級者は両方入れます。同じ店でも口コミや写真がアプリごとに違うためです。
- 店の探し方のコツ — 小さな飲食店やカフェは、韓国語の店名でしか出てこないことがよくあります。ブログや紹介ページの韓国語をコピーして、そのまま地図アプリに貼り付けて検索するのが確実。ローマ字や日本語で推測入力するより速く見つかります。
翻訳——韓国語には「パパゴ」が強い
翻訳は Google 翻訳でも何とかなりますが、韓国語に関しては専用の相棒がいます。
- パパゴ(파파고・Papago) — ネイバーが提供する翻訳アプリで、韓国語まわりの精度に定評があります。日本語↔韓国語にもしっかり対応。カメラモードでメニューや看板を写せばその場で訳してくれ、会話モードは簡単な受け答えに使えます。韓国語の成分表示やメニューを読み取るなら、まずパパゴを試してください。
- Google 翻訳 — 予備として、また他言語の場面で役立ちます。ただし韓国語はパパゴの方が自然なことが多いので、韓国では使い分けを。
タクシー・移動——「カカオT」で言葉の壁を越える
- カカオT(카카오 T・Kakao T) — 韓国で圧倒的なタクシー配車アプリ。行き先を韓国語で運転手に表示し、経路も追跡できるので、言葉の壁がほぼなくなります。アプリ内の言語設定を日本語・英語にできるのも安心。海外カードでの事前決済は改善が進んでいますが対応はまちまちで、最悪の場合でも、降車時に運転手へカードか現金で直接支払う選択肢を選べます。
- Uber — 韓国でも運行しています(現地の UT サービスと統合)。日本で使っているアカウントとカードがそのまま使え、対応エリアはソウルが中心です。
- 地下鉄・バスの細かい乗り方(T-money カード、乗り換え、深夜の移動)は、韓国の交通ガイドで詳しく解説しています。
メッセンジャー——韓国は「LINE」ではなく「カカオトーク」
- カカオトーク(카카오톡・KakaoTalk) — ここが日本といちばん違うところ。日本の LINE にあたる国民的メッセンジャーが、韓国ではカカオトークです。ほぼ全国民が使っていて、韓国の友人・言語交換の相手・ゲストハウスなど、連絡先を交換するとき必ず「カカオある?」と聞かれます。予約や問い合わせの窓口がカカオトークだけ、というお店も珍しくありません。
- 登録は出発前に — アカウント認証には SMS(ショートメッセージ)が必要です。日本の電話番号で手軽に認証を受けられる渡航前のうちに登録を済ませておきましょう。
フードデリバリー——正直に言うと「使えないことが多い」
- 韓国のデリバリーアプリ、ペミン(배달의민족・配達の民族)やクパンイーツ(쿠팡이츠・Coupang Eats)は世界屈指の便利さで有名です。ただし基本は在住者向け。登録や決済に韓国の電話番号、そして韓国の決済手段が求められることが多く、短期の旅行者は使えない場面がしばしばあります。
- 旅行者でも使える裏ワザ(ホテルが代わりに注文してくれる、外国人向けサービスを使う など)は存在しますが、条件がよく変わります。デリバリーは「使えたらラッキー」くらいに考えておくのが無難。深夜2時のコンビニが、意外と同じ役割をしっかり果たしてくれます。
長期滞在なら入れておきたいアプリ
- ネイバー(NAVER)本体アプリ — 韓国では「ググる」ではなく「ネイバーで調べる」。飲食店の営業時間や口コミは、Google より圧倒的にネイバーの方が充実しています。
- クパン(쿠팡・Coupang) — 「韓国版 Amazon」。翌日配送で有名ですが、韓国の住所が必要なので在住者向けです。
- 銀行・行政・通信会社のアプリは、生活が落ち着いてから徐々にで大丈夫。取り組む順番ははじめての韓国 最初の1週間にまとめています。
アプリの「同意画面」の読み方——韓国語でも怖くない
韓国のアプリを開くと、まず韓国語のチェックボックスがずらりと並ぶ「同意画面」が出てきます。ここで焦って全部タップしないこと。パターンはいつも同じです。
- 필수(ピルス)= 必須 — チェックしないと先へ進めない項目。これは入れます。
- 선택(ソンテク)= 任意 — 広告・販促の同意で、チェックを外して構いません。
- いちばん上の大きなチェック — 一括で全部にチェックが入る便利ボタンですが、その会社のあらゆる宣伝メールにも同意することになります。急がず、必須だけ選びましょう。
もう2つ。色付きで目立つボタンはほぼ必ず「続ける・確認」です。位置情報や通知の許可ポップアップも同じ「必須か任意か」の考え方でOK。地図やタクシーのアプリは位置情報が本当に必要ですが、通知は後から許可しても問題ありません。日本のアプリと同様、迷ったら「あとで」で先に進めます。
出発前チェックリスト
- 入れておく:ネイバーマップ・パパゴ・カカオT・カカオトーク(すべて無料)。
- カカオトークとカカオTは、日本の電話番号で認証SMSを受け取れる出発前にログインまで済ませておく。
- 到着ロビーからアプリが使えるよう、データ通信を手配しておく。選び方はSIM・eSIM・ネット接続で。
- インストール不要の為替レートと天気ツールは、ブラウザでブックマークしておくと便利です。
スマホが頼れなくなった時のために
ここまでの仕組みは、すべて「充電されたスマホ+データ通信」が前提です。初日に小さな「オフラインの保険」を用意しておけば、本当に困る事態はまず避けられます。緊急時の連絡先も控えておきましょう。
- 主要ルートはスクショで保存 — ホテル→駅、駅→今夜のお店。Wi-Fi のあるうちに撮っておきます。韓国の地図アプリはライブデータ前提なので、完全オフラインでは頼りきれません。
- ホテルの名刺を持ち歩く(またはフロントの看板を撮影)。運転手や通行人に見せれば、アプリなしでも帰れます。
- 行き先の韓国語表記を、英語名だけでなくメモアプリやスクショに残しておく。コピペできる形にしておくと安心です。
- 予約番号は紙にも控える — 列車や航空券の番号。スマホの電池が切れても、有人カウンターなら名前と番号ですぐ見つけてくれます。
どれも出番がないのがいちばんですが、雨の夜、深夜1時に電池が切れたその一度だけ——ポケットのホテルの名刺が、どんなアプリよりも頼りになります。
よくある質問
Q. 韓国でGoogleマップは本当に使えませんか?
詳細な地図データの国外持ち出しが制限されているため、Googleマップは徒歩や車のナビがほぼ機能しません。公共交通の経路くらいは出せますが、現地の人と同じようにネイバーマップかカカオマップを使うのが確実です。ネイバーマップは日本語表示に対応しています。
Q. カカオトークは旅行者にも必要ですか?
韓国ではLINEではなくカカオトークが国民的メッセンジャーで、韓国の友人やゲストハウスと連絡先を交換する場面ではほぼ必ず「カカオある?」と聞かれます。アカウント認証にSMSが必要なので、日本の電話番号で手軽に受け取れる出発前に登録を済ませておくのがおすすめです。
Q. 翻訳アプリはGoogle翻訳だけで足りますか?
何とかなりますが、韓国語に関してはネイバーの翻訳アプリ「パパゴ」の方が自然なことが多いです。日本語と韓国語の相互翻訳に対応し、カメラモードでメニューや看板を写せばその場で訳してくれます。韓国ではパパゴを主に、Google翻訳を予備にする使い分けがおすすめです。
Q. 旅行者でも韓国のフードデリバリーは使えますか?
ペミンやクパンイーツなどのデリバリーアプリは基本的に在住者向けで、登録や決済に韓国の電話番号・韓国の決済手段が求められることが多く、短期旅行者は使えない場面がしばしばあります。「使えたらラッキー」くらいに考え、深夜の食事は24時間営業のコンビニを活用するのが現実的です。